顧問先の相談

 弁護士は、大企業から中小企業まで規模は様々ですが、会社の顧問弁護士になっていることが多いと思います。私達の事務所でも、中小企業が中心ですが、顧問弁護士として会社に携わることがあります。

 顧問弁護士は、会社から顧問料をもらい、様々な相談に乗ります。相談内容は、非常に些細なことから、会社の命運に関わる重大なことまで、バラエティに富んでいます。一番悔しいのは、会社の側が事態を深刻に受け止めずに自分達で判断し、私達に相談しないまま時が経過し、「もっと早く相談してくれれば良かったのに」という頃になって初めて相談を受ける場合です。ですから、そういうことができるだけないよう、私は、些細な相談が10回続いたとしても、そのうち1回の重要な相談をキャッチできれば良いというスタンスで、気軽に相談できる環境を作るように心がけています。

 ところで、弁護士の言うことをあまり聞いてくれない顧問先もあります。そういう顧問先は、おそらく自分の期待する答えを弁護士に言ってもらいたいのでしょう。これは、人間の心情として無理もないと思います。しかし、私は、そういうときでも、敢えて厳しい意見を言うようにしています。会社の経営者にとって、外部から厳しい意見を言ってくれる第三者は、意外にいないものです(実は、私自身も経営者なので同じですが。)。顧問弁護士というのは、常に、そういう第三者であるべきだと思います。

 個人の悩みもそうですが、会社関係のトラブルも、どうしても後ろ向きな問題ばかりです。抱えたままでいるとストレスになって時間も取られます。こういった後ろ向きな問題を顧問弁護士という「外注」に出し、その分の余裕を、前向きな仕事に回してもらえたならば、弁護士としても嬉しい限りです。

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