帰国しました

昨日、イギリスから帰国しました。
事務所を一週間留守にするのは、それなりに大変でしたが、参加してよかったと思います。

家族法会議には、イギリス、アメリカ、そして、イギリス連邦の国々(オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ共和国)からの参加者が多く、これらの国々が法制度においても緊密な関係にあることを知りました。また、家庭裁判所を訪問した際には、本来は非公開である子どもの保護に関する裁判を傍聴させてもらったり、裁判官のランチ会に加えていただき、裁判官同士が事案について意見交換している様子を間近に見られたりと、貴重な経験をすることができました。

裁判所訪問については、ロンドンの法律事務所が裁判官にお声かけくださった影響が大きいとは思うのですが、身分証明を要求されることも、書類に記入することも一切ありませんでした。時間も決められず、好きなだけいられることができました。日本の裁判所では、このようにいかないのではないでしょうか。裁判官の権限が強く、裁判官の判断で事が決まる印象を受けました。非公開の裁判を傍聴したときも、裁判官が手続きを始める前に、「日本から来た弁護士に傍聴させるが、異議があれば申し立てるように」と当事者に宣言し、誰も異議を述べる人はいませんでした。むしろ、当事者も好意的な態度を示していました。

異なる制度や考え方を知ることは、通常の業務をするにあたっても、考え方の幅が広がりますので有用だと思います。

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