英語による国際家事調停人養成研修

先週金曜日から三日間、大阪で研修に参加しました。日本仲裁人協会の「英語による国際家事調停人養成研修」という研修です。

元九州大学教授のレビン小林久子先生から、紛争解決理論、話し方の技法、調停の構成や効果など、調停人として必要になる事柄を学びました。

上記にいう「調停」は、日本の裁判所における民事調停、家事調停とは異なります。双方当事者が同席し、話し合いにより自発的に解決をするスタイルです。よって、調停人の役割は、当事者が自分で考え、選択するための手助けをすることです。調停人は当事者を説得することはしませんが、当事者に任せているだけでは何も進みませんので、話し合いを方向付けていきます。

研修ではロールプレイも行いました。当事者の役であったこともあり、調停人の役をすることもありました。当事者の役をしたときには、調停人の話し方や態度、一つ一つの言葉が気になることに気がつきました。そして、調停人の役をしたときには、当事者の話を聴きながら、紛争の背景になるものを考え、解決の手がかりを捉え、また当事者にフィードバックするという作業を同時に行うため、かなりの体力を要することを実感しました。

当事者が穏やかな気持ちで、自発的に問題を解決できるのであれば、どんなよいだろうと思います。時折、何のために研修に参加しているのかと考えることがあります。それは調停人という職業への憧れと、現在の制度、特に私の場合は家事事件になりますが、に対して様々に思うところがあり、それを解決するための答えを探しているのだと思います。