本日から、国際家事事件のメディエーターのトレーニングを受けています。
ドイツに「MiKK」という、国境を越えた子どもに関する対立の和解を支援するNGO組織があるのですが、それに所属するメディエーターから、メディエーション(当事者が、互いの意思を尊重しながら、実現可能な解決策を模索し、合意するための手続、と説明されます。裁判所で行われる家事調停とは異なる、いわば民間調停です)の理念やスキルを学ぶというものです。
これまで、簡易裁判所の民事調停官、交通事故に関するADRの斡旋人、人身保護請求事件の被拘束者代理人など、公平中立な第三者として紛争解決を支援する仕事を経験しました。とても好きな仕事の一つです。ですが、弁護士としての経験や直感でやっているだけで、どのように振る舞うべきなのか、どのようなスキルを身につけるべきかについて、理論的に、体系的に学ぶ機会はありませんでした。
また、代理人として子どもに関連する案件を取り扱うときには常に、その子にとって何が最善なのかについて悩み、葛藤を感じることもあります。
今回のトレーニングは、それらを学ぶことができる貴重な機会です。
得たことを、自分なりに消化し、今後取り扱う案件で生かせたらと思います。