エッセイ

最新のエッセイ

2009年02月07日弁護士 鬼頭治雄

天童荒太さんの『悼む人』(文芸春秋)を読みました。先日、天童さんはこの本で直木賞を受賞されたので、本屋にも平積みされている話題作だと思います。私はちょっとひねくれているせいか、芥川賞・直木賞というと、逆に敬遠してしまうのですが、この本はとても印象深い内容でした。

ある若者が日本全国を旅しながら、事件や事故の現場を訪れ、その場所で亡くなった方を悼みます。そして、その若者を取り巻く3人の視点か...

2009年01月17日弁護士 鬼頭治雄

私は、一ヶ月ほど前から、ポケットに歩数計を入れて歩いています。歩くことは健康維持に良いと言われていますし、一定時間連続して歩くことは立派な有酸素運動になります。弁護士の仕事は、日中、出かけることも多いのですが、デスクワークもかなり多いです。パソコンの画面とにらめっこしながら机に座っている時間が長いと、腰にも良くないだろうなと思います。それに、歩くことは、腰痛の予防にもなるそうです。

私は、...

2008年12月21日弁護士 鬼頭治雄

スティーヴン・A・ドリズィン教授は、アメリカにおいて冤罪救済の第一線で活躍し、完全無罪事例の虚偽自白の実態を研究してきた研究者です。アメリカでは、近年、DNA鑑定の発展によって多くの死刑囚や懲役囚が実は無実だったことが明らかになりました。そして、よくよく調べてみると、多くの事件で、ごく普通の一般市民が、取調べを受け始めてから短時間で、やってもいない重大犯罪について自白をしていたことが明らかに...

2008年12月14日弁護士 鬼頭治雄

私は、名張毒ぶどう酒事件という事件の弁護人の一人です。この事件では、全国から大勢の弁護士が集まって弁護団を形成し、ボランティアで弁護活動をしています。現在、弁護団は33名です。名張毒ぶどう酒事件は、昭和36年、三重県名張市の山奥にある集落で行われた懇親会で、ぶどう酒を飲んだ女性のうち5人が死亡し、12人が中毒症状になったという事件です。ぶどう酒にはテップ剤という農薬が混入されていました。

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2008年12月03日弁護士 鬼頭治雄

私たちの事務所では、依頼者の半数くらいが、顧問先や以前の依頼者からご紹介いただいた方々です。そして、同じく半数くらいが、弁護士会や自治体での法律相談でお会いした方々や、事務所のホームページをご覧になった方々です。その反面、事前に何の連絡もなく、いきなり事務所のドアをノックして法律相談を申し込まれる方は、ほとんどいらっしゃいません。

ところが、年に一度あるかといった程度ですが、いきなり事務所...