エッセイ

最新のエッセイ

2018年07月24日弁護士 鬼頭治雄
 東京高裁が、裁判官分限法に基づき、最高裁に岡口基一裁判官の懲戒処分を申し立てたという報道がありました。ツイッターの不適切投稿が理由なのだそうです。問題とされた投稿がいくつかあるようで、何が理由かは明確ではありませんので、以下は限られた情報を踏まえた感想です。  私の知る限り、岡口裁判官が職務上知った秘密を漏らしたとか、不法行為を構成するような表現行為に及んだといったものではなく、いず...
2018年07月20日弁護士 鬼頭治雄
 司法修習を終えると、それまで同じカリキュラムで学んできた人達が、弁護士、裁判官、検察官とそれぞれ別の道に進みます。しかし、弁護士を18年もやっていると、あらためて、弁護士と他の公務員二者との違いを実感することがあります。  公務員である裁判官と検察官は、どちらも身分保障が確立されており、給与所得者ですから、収入のことを気にせず、目の前の仕事に集中することができる環境が整っています。こ...
2018年07月18日弁護士 鬼頭治雄
 事実認定、法的評価、量刑等を争う本体の刑事裁判では、ときどき想定外の判決・決定を受けることがありますが(そして、たいてい想定外に悪いほうの結論です。)、自分が担当した刑事事件全体からみれば、おそらく件数的にはそれほど多くないでしょう。ところが、勾留決定や勾留延長に対する準抗告、保釈、接見等禁止に関する勾留裁判では、日常的に想定外の決定を受けています(そして残念ながら、こちらも、たいてい想定...
2018年07月13日弁護士 鬼頭治雄
 ここ2、3年は、毎日どこかで接見し、毎週どこかで整理手続をやり、毎月何度も公判に出頭し、ずいぶん刑事事件の取扱い件数が増えたものだと思っていました。ところが、勾留されている事件の件数を数えてみると、わずか8件です。これと同数程度の勾留されていない事件があるとはいえ、それでも合わせて20件未満です。  そうすると、単純に取扱い件数で比較すれば、民事事件の件数のほうが多いことになります。...
2018年07月11日弁護士 鬼頭治雄
 今日、大津地方裁判所において、日本弁護士連合会が支援する再審事件「日野町事件」の再審開始決定がありました。1984年に発生した強盗殺人事件について、無期懲役を言い渡された阪原さんは7年前に病死しましたので、遺族を請求人とする死後再審です。阪原さんの生前に再審開始決定に至らなかったことが残念でなりません。現在の再審は、阪原さんの生前に請求された第1次再審に続く、第2次再審です。  この...