エッセイ

最新のエッセイ

2018年04月06日弁護士 鬼頭治雄
 1月から3月まで、テレビドラマ「99.9刑事専門弁護士II」を観ていました。興味深かったのは、依頼者との向き合い方、実験を中心とした証拠の作り方、法廷での物の示し方などが、従来のこの種のドラマに比べてリアルに制作されていたことです。刑事弁護の実務を熟知している方が監修したとのことですので、それもそのはずと楽しませてもらいました。  刑事事件に関して弁護士が登場する昔の映画やテレビドラ...
2018年04月04日弁護士 鬼頭治雄
 被疑者が私に対し接見室で事件についてどのように説明するか(自白か否認かなど)はさておき、起訴されることが確実と思われる事件や、起訴されるかどうか分からないが事実関係に争いがあると思われる事件については、ほとんど全て黙秘を勧めるようにしています。理由は、以前、「なぜ黙秘権を行使しないのか」で書いたとおりで、今も変わっていません。  ひと昔前であれば、このように黙秘を勧める弁護人は「捜査...
2018年04月02日弁護士 鬼頭治雄
 今日から新年度が始まりました。今年度は、鬼頭と竹内が交互に投稿します。  さて、今年度のスタートは近年になく新鮮なものでした。その理由は、弁護士会の会務やその他の公的な役職がほとんど全てなくなったからです。今年度、唯一残ったのは、日弁連人権擁護委員会の委員ですが、これは刑事再審の支援に関わる業務で、刑事弁護の一環と位置づけることができ、会務という意識は強くありません。  思い起...
2018年01月14日弁護士 鬼頭治雄
 年末年始、何冊かの本を読みました。そのうちの一冊がアビー・スミス&モンロー・フリードマン編著(村岡啓一監訳)『なんで,「あんな奴ら」の弁護ができるのか?(原題"How Can You Represent Those People?")』(現代人文社)です。アメリカを中心とする著名な刑事弁護人16名が、それぞれ標題の問いに答える形で寄せたエッセイを一冊にまとめたものです。  刑事弁護に...
2017年06月15日弁護士 鬼頭治雄
 2017年6月15日は日本の刑事司法にとってターニングポイントというべき日となりました。「共謀罪」法が成立したからです。今の国会情勢においては法の成立は時間の問題だろうと思っていましたが、いざその日がやってくると、刑事司法に携わる一人として、何ともやるせない気持ちになります。  「犯罪を計画段階で処罰する『共謀罪』の構成要件を改め『テロ等準備罪』を新設する改正組織犯罪処罰法が成立した...