エッセイ

最新のエッセイ

2018年12月24日弁護士 鬼頭治雄
 県下の弁護士有志を中心に「愛知刑事弁護塾」を立ち上げました。足繁く塾に通う年代ではないのですが、この塾の目的は個々の刑事弁護の理論と実践を高めるところにあるので、まさに塾と呼ぶにふさわしい集まりです。具体的には、優れた研究者や同業者の講義を受けたり、塾生からの事例報告をもとに全員で議論したり、各人が入手した最新情報を共有したり、といったことを積み重ねていく予定です。  刑事弁護は、孤...
2018年12月05日弁護士 鬼頭治雄
 日産元会長のカルロス・ゴーン氏と元代表取締役のグレッグ・ケリー氏が金融商品取引法違反で逮捕・勾留されたという報道は衝撃的でしたが、それと同時に興味深い報道が続いています。日本の刑事手続が海外から批判されているというのです。  主たる批判の発信源は、ゴーン氏が国籍を有するフランスと、ケリー氏が国籍を有する米国のようです。日本の報道機関が、フランスや米国のメディアの記事をまとめて紹介して...
2018年10月20日弁護士 鬼頭治雄
 最高裁大法廷は、岡口基一裁判官のツイッター投稿が「品位を辱める行状」にあたるとして、同裁判官を戒告処分にしました。私は、以前、申立てがなされた際、裁判所は何て狭量なのだろうかと思いながら、このコーナーで少し書いたことがあります。しかし、今回、裁判所のウェブサイトに一般事件の判例とともに掲載された決定の全文を読んで、思ったよりも事態は深刻だと感じました。もちろん、深刻な問題を抱えているのは岡...
2018年07月30日弁護士 鬼頭治雄
 久しぶりに、当初から事実関係に争いがなく、しかも執行猶予判決が見込まれる小さな事件の弁護をしました。外国の方のオーバーステイ事案です。  弁護人が選任される前から事実関係を認める自白の供述録取書がしっかり作成されており、自白調書以外の証拠(甲号証)も、ほぼ客観的なものばかりで、特に指摘することもありません。それに、弁護側立証と言っても、被告人質問くらいしか思いつきません。  さ...
2018年07月26日弁護士 鬼頭治雄
 予想されていたことですが、7月6日に続いて、今日、オウム真理教事件で死刑判決が確定した6名の執行がありました。前回は、死刑の持つ野蛮さについて考えましたが、今回は広い意味での誤判について考えてみます。  私自身は、これまで死刑判決が予想された事件の弁護を4件担当しましたが、結果はいずれも無期懲役でした。従って、自分が担当した事件について、私は法廷で死刑判決を聞いたことがありません。死...