エッセイ

最新のエッセイ

2019年03月12日弁護士 鬼頭治雄
 先日、久しぶりにエッセイを更新し、嘆かわしい勾留裁判の劣化について書いたのですが、さっそく嘆かわしい決定に出くわしました。勾留決定に対して準抗告を申し立てたところ、裁判所はA4わずか1枚で、次のように申立を棄却したのです。 1 本件申立ての趣意は、要するに、勾留の理由も必要もないのに、被疑者を勾留した原裁判は不当であるから、これを取り消し、本件勾留請求を却下する旨の裁判を求めるという...
2019年03月09日弁護士 鬼頭治雄
 少なくとも私の周りで刑事弁護に取り組んでいる弁護士の間では、勾留決定や勾留延長決定に対して準抗告を申し立てることは、今や当たり前の光景になってきました。それだけ、我々の目から見て不当な勾留が多いということでしょう。年数を重ねていくうちに申立のノウハウも蓄積され、勾留理由、必要性、延長理由について、法解釈や最近の裁判例を踏まえどのような疎明資料を用意するか等、事例に即して工夫するようになって...
2018年12月24日弁護士 鬼頭治雄
 県下の弁護士有志を中心に「愛知刑事弁護塾」を立ち上げました。足繁く塾に通う年代ではないのですが、この塾の目的は個々の刑事弁護の理論と実践を高めるところにあるので、まさに塾と呼ぶにふさわしい集まりです。具体的には、優れた研究者や同業者の講義を受けたり、塾生からの事例報告をもとに全員で議論したり、各人が入手した最新情報を共有したり、といったことを積み重ねていく予定です。  刑事弁護は、孤...
2018年12月05日弁護士 鬼頭治雄
 日産元会長のカルロス・ゴーン氏と元代表取締役のグレッグ・ケリー氏が金融商品取引法違反で逮捕・勾留されたという報道は衝撃的でしたが、それと同時に興味深い報道が続いています。日本の刑事手続が海外から批判されているというのです。  主たる批判の発信源は、ゴーン氏が国籍を有するフランスと、ケリー氏が国籍を有する米国のようです。日本の報道機関が、フランスや米国のメディアの記事をまとめて紹介して...
2018年10月20日弁護士 鬼頭治雄
 最高裁大法廷は、岡口基一裁判官のツイッター投稿が「品位を辱める行状」にあたるとして、同裁判官を戒告処分にしました。私は、以前、申立てがなされた際、裁判所は何て狭量なのだろうかと思いながら、このコーナーで少し書いたことがあります。しかし、今回、裁判所のウェブサイトに一般事件の判例とともに掲載された決定の全文を読んで、思ったよりも事態は深刻だと感じました。もちろん、深刻な問題を抱えているのは岡...