所有者不明土地

「所有者不明土地」とは、不動産登記簿上所有者が直ちに判明しない土地や、所有者が判明しても連絡を取ることが困難な土地をいいます。今夏以降、この所有者不明土地について、以下のとおり、複数の検討会が設置され、議論が進められています。

⑴ 共有私道の保存・管理等に関する事例研究会(法務省)
 民法251条及び252状に規定する共有物の保存・管理等の解釈が必ずしも明確でないことから、共有私道に対する補修工事等の行為に関する同意要件の明確化を図ろうとしています。今年12月にガイドラインが取りまとめられる予定です。

⑵ 登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会(法務省)
 登記制度の在り方(対抗要件主義、相続登記の義務化の是非等)、土地所有権の在り方(放棄の可否、共有地の管理等)など中長期的課題について議論される予定です。数年単位の議論を経て、法制審議会の部会が設置されるものと思われます。

⑶ 所有者不明土地問題等に関する特別部会(国土交通省)
 公共事業に係る用地取得で支障が生じた事例等により実態を把握し、現行法(土地収用法、民法等)の課題と対応方法を検討しています。今年12月に中間取りまとめが行われる予定ですい。

⑷ 全国空き家問題対策推進協議会(国交省)
 実践的な空き家対策について政策提言をする協議会です。第1回所有者特定・財産管理制度部会が今年11月中旬に開催されるとのことです。

⑸ 所有者不明土地問題研究会(一般財団法人国土計画協会)
 所有者不明土地問題に関して、実態調査を行い、民間プラットホームの政策提言することを目的としている研究会です。既に今年6月に中間整理が行われ、今年12月に最終報告が取りまとめられる予定です。

これらは、将来的には物権法の改正にも結びつく議論であり、今後、注目する必要がありそうです。