プロとは何なのか

クラシックのコンサートを聴く機会がありました。日本人指揮者の佐渡裕さんがドイツのオーケストラを率いてシューベルトの「未完成」とベートーヴェンの「運命」という有名な交響曲を演奏するというものでした。

素晴らしい演奏でしたが、特に印象に残ったのは、楽団員の方々の表情でした。プロのオーケストラの楽団員の方々にとって「未完成」と「運命」は、どちらも、これまで何十回、何百回となく演奏してきたお馴染みの曲のはずです。

ところが、楽団員の方々は、どなたも、まるで初めて出会った曲のように、夢中に楽しそうに演奏しているのです。絶対にそんなはずはないのに、です。そのような楽団員の方々の様子を見て、私も音楽やオーケストラって素敵だなあと感じたのでした。

ふと、イタリア料理の落合務シェフがどこかでお話しされた言葉を思い出しました。確か、毎日同じことを繰り返すのが仕事、しかしその中で、こつこつと工夫を繰り返し、新しいことをつけ加えてゆく中で、お客様に満足して頂ける料理を提供することができる、という内容でした。

同じことを繰り返すことができるのが、プロなのかもしれません。私たち弁護士の仕事でも、同じことが言えると思います。