農林水産知財〜地理的表示(GI)

本日は、農林水産業における知的財産制度とその現状についてのセミナーに参加しました。講師は、京都弁護士会の伊原友己弁護士と、農林水産省食料産業局知的財産課の杉中淳課長です。

このセミナーに参加した理由は、以前、ワインの資格を取得した際、欧州のワインやチーズが「原産地呼称制度」という制度で保護されていることを知り、また、農業に関心があったからです。そのような制度が日本にも導入されたことに興味を持ちました。

例えば、フランスでは「原産地呼称」はAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントローレ)といい、製造過程等において特定の基準を満たしたワインやチーズなどに付与されます。ワインであれば「ロマネ・コンティ」「マルゴー」「ソーテルヌ」とか、チーズであれば「コンテ」「モン・ドール」「ロック・フォール」などがAOCです。AOCを付与された製品は、ラベル等により識別されます。

現在、日本の農産品について、海外で模倣品が販売されていたり、新品種が流出されたりという状況が生じています。そのため、農林水産分野においても知的財産対策をしよう、という動きが顕著なのです。

その一つが、地理的表示(GI)です。上記のAOCと同じように、その名称から産地を特定でき、一定の品質、社会的評価を有している製品が生産者団体の申請に基づき登録されます。GIとして登録された農産品には、GIマークが付されます。そして、不正にGIを使用した場合には行政が取り締まります。GIの具体例は、「夕張メロン」「米沢牛」「市田柿」「西尾の抹茶」「下関ふく」などです。現在、28道府県の41産品、1カ国の1産品の42産品が登録されているそうです。GIは、平成26年6月に成立した「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」という法律で定められました。同法は、平成28年12月に改正法が施行されています。

その他、農産物を保護するためには、種苗法、商標法、不正競争防止法を、それぞれの特性に応じて適用することが必要となります。農林水産知財は新しい分野であり、また重要な問題であって、制度がつくられつつあります。本日のセミナーはとても面白く、さらに勉強をしていきたいと思いました。