もう一つの所有者不明土地

東京は寒いかも、と少し厚めのジャケットを持って出かけたにもかかわらず、東京の人たちは普通に半袖で、体感温度もさほど変わりませんでした・・(ほとんど建物の中にいたからでしょうか)。

本日は、日弁連の委員会でした。債権法、相続法、民事執行法と改正が続きましたが、今後は、所有者不明土地の取扱いが、検討課題の一つになりそうです。

日本にある所有者不明の土地は、ほぼ九州全体の面積に匹敵するとのこと、所有者不在の空き家問題も加わって、国土の有効利用等の観点から、法務省と国土交通省で研究会や部会が複数立ち上げられています。東北大震災の後、所有者不明の土地が存在することにより、高台への移転がなかなか進まなかったという背景もあったようです。

今後、共有私道(共有者の所在が不明である場合など)に対する補修工事等の行為に関する同意要件、所有者不明土地の公共的目的のための利用と補償のあり方、相続登記のあり方等について、検討が進められるようです。これら研究会等には弁護士委員も加わっており、日弁連としてバックアップをします。

このように対策が検討されようとしている所有者不明土地とは別に、沖縄県には、別の所有者不明土地問題があることも、今日初めて知りました。沖縄県の弁護士が書かれたブログを読んでみました。那覇市のウェブサイトにも掲載されていました。
http://www.city.naha.okinawa.jp/kakuka/kanzai/osirase/fumeiti.html

沖縄は、先の戦争によって土地の登記簿が焼失しました。そこで、昭和21年から25年まで、土地の所有者を認定し、登記する作業が行われたそうですが、一家が全滅してしまったり、地上戦によって土地の様子が変わってしまったりという状況の中、その作業は進まず、現在もなお、約80万平方メートルの土地が所有者不明であるそうです。沖縄が日本に復帰した後、所有者不明土地は沖縄県や市町村が管理しており、所有権を主張しよう(自己所有として所有権保存登記をする)とすれば、管理者である行政に対して所有権を確認する裁判を起こさなければならないそうです。しかし,時間が経過した土地の所有権を証明することは難しく、時効による取得を主張することが多いとのこと、また、裁判には費用や時間がかかるため、依然として問題は解決されていません。

これも戦争の跡なのだと思いました。