国が違えば

今月の戸籍時報(日本加除出版・No.755)で、「台湾における家事事件の合意解決」という論稿が掲載されていました。執筆者は、立命館大学法学部の二宮周平教授です。

日本では、市区町村の窓口に離婚届を提出し、それが受理されれば離婚が成立します。親権者を決める必要はありますが、面会交流や養育費について決めなくても、離婚は成立します。しかし、どこの国も同じというわけではありません。

上記論稿によれば、台湾では、協議離婚の制度はありますが、双方申請が原則なのだそうです。よって、当事者の合意に基づかない一方的な届出の問題が起こりません。また、子に対する権利義務の行使や負担については協議をするのですが、その協議が子に不利なときには、裁判所がそれを改定する権限を有しているとのことでした。日本にはそのような制度はありません。

さらに、同じく協議離婚を認める韓国では、家庭法院による離婚意思確認があり、子の関する協議については、親教育や専門相談を経て合意形成することが事実上強制されており、かつ家庭法院が適正さを確認するのだそうです。

国が違えば、制度は異なるものです。上記論稿では、台湾における家事調停の仕組みについても詳しく説明されており、興味深く読みました。