民法(相続関係)改正

私は、愛知県弁護士会の司法制度調査委員会の委員であり、日本弁護士連合会の司法制度調査会にも所属しています。これらの委員会では、法改正について検討し、意見を述べるなどの活動を行っています。

現在、主な検討事項となっているのは、民法(債権関係)の改正、民法(相続関係)の改正、公益信託法の改正、民事執行手続に関する見直しです。このうち、民法(相続関係)については、法制審議会での議論が一段落し、中間試案が取りまとめられ、7月以降にパブリックコメントが公示される見込です。

このひと言に、以前にも少し書いたことがありますが、民法(相続関係)について、改正が検討されている項目は次のとおりです。

1. 配偶者の居住権を保護するための方策 ・・ 短期的な保護と長期的な保護
2. 遺産分割の見直し ・・配偶者の相続分の見直し、可分債権の遺産分割における取扱い(この問題については、預貯金が遺産分割の対象になるかどうかについて争われた案件が、平成28年3月に最高裁大法廷に回付されましたので、従来の判例〜昭和29年の最高裁判決〜が見直される可能性があります。)、一部分割の要件及び残余の遺産分割における規律の明確化等
3. 遺言制度に関する見直し・・ 自筆証書遺言の方式緩和、遺言事項及び遺言の効力等に関する見直し、自筆証書遺言の保管制度の創設、遺言執行者の権限の明確化等
4. 遺留分制度に関する見直し ・・ 遺留分減殺請求権の効力及び法的性質の見直し、遺留分の算定方法の見直し、遺留分侵害額の算定における債務の取扱いに関する見直し
5. 相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

自分の理解を整理するためにも、少しずつ、検討内容についてここで紹介できればと思っています。