証拠としての文書

裁判になった紛争でも、そうでない紛争でも、証拠として様々な文書が出てきます。

文書には、紛争を意識する前に作成された文書と、そうでない文書の二種類があります。

一般に、紛争を意識する前に作成された文書のほうが、より重要といえます。当時の契約書や手紙やメモ、当時に何気なく送ったメールやインターネットの書き込みなどが、例として挙げられます。このような文書には、必ずしも紛争における一方当事者の言い分をはっきりと裏づけるものばかりではなく、不完全なものもあります。ですが、通常、このような文書は、一方当事者に有利になるように事実を歪めて作成したものではないので、勘違いしていなければ、一応信用できると言えそうです。裁判や交渉を有利に進めるには、できるだけ多く、このような種類の文書を収集したいところです。

これに対して、「陳述書」のように、紛争になった後、紛争を意識して、以前に起きた出来事について説明した文書があります。このような文書は、確かに理路整然と書かれていることが多いのですが、無条件に信用することはできず、慎重に取り扱ったほうがよい場合が多いです。このような文書が説得力を持つためには、もちろん文章が簡潔で分かりやすいということもありますが、それだけでなく、客観的な証拠による裏づけが必要だと思います。